高松市長は、6月4日に市長定例記者会見を行いました。会見内容は下記のとおりです。
国では、新型コロナウイルス対応に伴う経済対策を盛り込んだ「令和2年度補正予算」を、本年4月30日に可決成立したところでございます。本市においても、国が進める特別定額給付金および子育て世帯臨時特別給付金給付事業について対応するとともに、特に喫緊の対策が必要である地域経済対策をはじめ、市民生活支援、感染防止対策の早期実施のため、4月27日の市議会臨時会および、5月1日付け専決処分により一般会計補正予算を編成させていただいたところでございます。
特別定額給付金給付事業につきましては、5月1日よりオンラインでの受付、5月11日より申請書を送付し、窓口での3密を回避するため郵送もしくはオンラインによる申請をお願いしておるところであります。6月3日現在で10,261件の申請があり、申請全てについて給付を決定をしており、93.9%の進捗となっております。
申請期間は8月11日までの3カ月となっておりますが、未申請世帯へは改めて奨励通知を送るなど周知を図ってまいります。
市独自の支援策といたしまして、事業の継続や雇用の維持を行う市内の農商工業者に対して「営業自粛等協力金交付事業」と「事業継続奨励金交付事業」の2つの支援策を設けました。6月3日現在の申請交付状況でありますが、162件の申請に対しまして、155件の交付決定を行ったところであり、本制度につきましては、国や県の制度と併せてご活用いただけるよう、昨日3日の新聞折込にて再度通知させていただいております。申請者の皆様からは、申請から交付までの時間が早いこと、補助の対象となる業種が拡充されていることなど、大変好評を頂いており、今後もスピード感をもって対応してまいりたいと考えております。
休校が続き、授業が進められなかった現状の中で、学習の遅れが懸念される小中学生に対し、自宅において予習を主とした自主学習できる教材を大型連休中に追加配布をさせていただきました。この教材により理解力が高まり、授業再開後の学力定着へのさらなる効果を期待しております。
新型コロナウイルス感染症対策による学校の臨時休校に伴い、不足しております授業日数を確保するため、夏季休業期間を短縮することといたしました。小中学校の児童生徒の新型コロナウイルスへの感染対策のため、4月10日より5月22日まで臨時休校をしておりましたが、国の緊急事態宣言解除並びに県による緊急事態措置の解除を踏まえ、本市では、5月25日より通常の授業を再開しております。
夏季休業期間の短縮は、臨時休業中の授業日数の確保、学習遅延を解消するもので、これにより、7月21日から8月21日までの・32日間としていた夏季休業期間を8月1日から8月16日までの16日間とするものであります。
児童生徒の学習を確保するため、今後も、コロナウイルス感染症対策を徹底し、安全と健康維持を最優先に授業を進めて参ります。
災害廃棄物の処理状況については、本宮クリーンセンターへの搬出の他、広域処理として新潟県五泉地域衛生施設組合、国の仮設焼却施設である葛尾村および二本松市東和地区への搬出が完了いたしました。仮置場からの可燃物の搬出が完了したところであります。残る不燃物の処理につきましては、福島県産業資源循環協会の協力を得ながら順次進めており、これまでに累計で6,590tの搬出を行い、全体の進捗率は80%となったところであります。引き続き早期の処理完了に向けて進めて参ります。処理につきましては計画通り進んでおるところであります。
次に、下水道施設関係ですが市内8箇所の排水ポンプ場について、先月末までにすべての応急仮復旧作業を終えました。今後本復旧作業の進捗を図るとともに、施設の点検など維持管理を徹底し、万全の態勢で出水期に備えてまいります。
続きまして、被災された事業者の対応状況についてであります。市では、昨年12月3日から市商工会と連携しまして、「モコステーション2階」に支援相談窓口を開設し、被災された事業者にあった補助事業の選択や申請手続きの経営支援を行っておるところでございます。現在までのグループ補助金等の支援内容でありますが、89事業所が申請をし、72事業所が認定を受けたところであります。申請をして、まだ認定を受けていない・17事業所については、今月中に認定される見込みとなっておるところであります。
また、事業再開状況でありますが、被害を受けた285事業所のうち、事業再開をした事業所は、248事業所となっております。
次に被災した中央公民館・サンライズもとみやにつきましては、災害復旧にかかる実施設計を進めておりますが、7月下旬には工事を発注し、来年2月の完成を見込み現在進めております。
被害の概要としては、屋外に設置しておりました高圧受電設備並びに空調設備が浸水被害により機能が失われこと、また、サンライズもとみやの電動の可動観覧席が6段目下まで水没したことから、施設が使用できない状況となっております。
復旧にあたりましては、高圧受電設備を2メートル嵩上げして設置すること、中央公民館の空調設備をボイラー式から電気式エアコンにすること、サンライズもとみやは可動観覧席を固定観覧席にすること、さらに中央公民館の図書機能の充実を図ることを基本として、復旧工事を進めてまいります。
長期間にわたり施設を閉鎖し、市民の皆様にご不便をおかけしておりますが、皆様に快適にご利用いただける施設となるよう一刻も早い復旧に努めてまいります。
次に、浸水被害を受け移転改築が必要となりました本宮第1保育所につきまして、本園舎建設地を選定いたしました。
現在、おひさま幼保園敷地内の仮設園舎での保育を行っておりますが、既存施設から1キロメールほど北に位置します「本宮字下台」地内の民有地を建設地に選定いたしました。
取得面積は約4千平方メートルであり、園舎、園庭および駐車場を整備する予定であります。
第1保育所の移転改築につきましては、保護者の皆様方が安全・安心にお子さんを預けられ、また、本宮小学校に近接していることから、子どもたちの成長を学びの場として、未来を担う子どもたちの笑顔と元気な声が響き渡る保育環境を整えてまいります。
今後、地権者と協議をさせていただき、関係予算を計上したいと考えております。
6月に入り、出水期を迎えました。阿武隈川では築堤工事が順調に進められておりますが、その他支流におきましても、防災対策工事が予定通り進められております。
今後は新型コロナウイルス感染防止を配慮しながらの避難所運営など新たな対応を構築いたします。出水時には迅速かつ柔軟な対応ができるよう災害防止に努めてまいります。
本市の、ギガスクール構想については本年度より推進すべく令和2年度の施政方針にも記載し、事業検討しておりました。本年4月7日には、国において、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」として、「令和5年度までの児童生徒1人1台端末の整備スケジュールの加速」が示されたところです。これらを踏まえ、本市では令和2年度補正予算において、「1人1台端末」の早期実現に係る予算を計上させていただきました。
国の公立学校情報機器整備費補助金および公立学校情報通信ネットワーク環境施設整備費補助金を活用し、市内全小中学校、小学校7校、中学校3校の高速大容量の通信ネットワーク環境を整備し、全児童生徒に1人1台のタブレット端末を整備するものであります。
これにより、小学校の新学習要領に新たに加わったプログラミング教育への活用を始め、調べ学習では、一人一人が主体的に情報を収集し判断する力を身に付けることが期待されます。また、個別学習では、一人一人に応じた学習支援が可能になります。今後、様々な先進事例などを調査し、Ict支援員の支援を受けながら、将来の子どもたちに必要な資質・能力の育成のために有効に活用していきたいと考えております。
国の令和2年度補正予算におきましては、緊急時における家庭でのオンライン学習環境の整備に対する補助メニューも示されているところですが、現在市内小中学生の家庭でのWi-Fi環境の状況について調査中であり、今後、Wi-Fi環境が整えられない家庭においても家庭学習が可能となるインターネット通信環境の提供についても検討してまいります。
なお、導入スケジュールにつきましては、令和3年3月の導入と、令和3年度からの運用を目指しております。また、本庁舎白沢総合支所えぽかモコステーション等の市施設を結ぶウェブ会議システムの導入も併せて検討させていただいております。
令和2年第5回本宮市議会定例会が6月10日から開会されますので、上程いたします議案等について説明を申し上げます。議案等は、お配りさせていただきました議案書の付議案件のとおり、議案19件、報告5件であります。
今回の補正予算規模については、一般会計12億9,082万4千円、その他の会計9,629万6千円で全会計合計で13億8,712万円となっております。
主な内容でありますが、議案第44号は、監査委員の選任について承認を求めるものでございます。
議案第45号から46号は、専決処分を行った補正予算について、議会の議決を求めるものでございます。
議案第47号から第52号は、条例の一部改正について、議案第53号は、条例の廃止について議会の議決を求めるものでございます。
議案第54号は、本宮第2保育所建築主体工事請負契約について議会の議決を求めるものでございます。
議案第55号は、市道路線の廃止について、議案第56号は、市道路線の認定について議会の議決を求めるものでございます。
議案第57号は、郡山市と本宮市の連携中枢都市圏形成に係る連携協約の一部を変更する連携協約の締結に関する協議について議会の議決を求めるものでございます。
議案第58号から第62号は、各会計の補正予算について、報告第5号から第9号は、令和元年度予算の繰り越しについて、報告をおこなうものでございます。以上、上程いたします議案等でありますが、一般会計補正予算の内容等につきまして、ご説明申し上げます。まず、職員人件費全般について、4月の人事異動に伴う調整を行っております。次に主な事業に係る経費についてでございますが、
一つに、荒井・仁井田各地区体育館の耐震補強に係る工事請負費および同工事監理委託料を、
二つに、小・中学校ギガスクール構想に基づく高速大容量の通信ネットワーク整備にかかる工事請負費、並びに児童生徒一人一台のタブレット端末を配置するための備品購入費を、
三つに、令和元年東日本台風被害による中央公民館災害復旧に係る工事請負費、および同工事の工事監理委託料を、
四つに、各地区集会所の改築および修繕に対して補助を行うための負担金補助および交付金を、
五つに、災害発生時の避難所における感染症対策を強化するため、マスクや間仕切りパーテーションなど、備蓄資材の購入費を、それぞれ計上いたしました。
次に歳入については、国庫支出金に公立学校情報通信ネットワーク環境施設整備費補助金や、公立学校情報機器整備費補助金のほか、公立社会教育施設災害復旧事業補助金を、市債に荒井・仁井田地区体育館耐震補強改修事業債および小学校・中学校情報通信ネットワーク環境整備事業債、並びに過年補助文教施設災害復旧事業債をそれぞれ計上し、不足する財源を財政調整基金より繰入するものであります。
この結果、歳入歳出予算のそれぞれに・・12億9,082万4千円を追加するものであります。
以上で、令和2年第5回本宮市議会定例会の議案等の説明とさせていただきます。