高松市長は、2月25日に市長定例記者会見を行いました。会見内容は下記のとおりです。
今月13日に発生した福島県沖 を震源とする地震について報告します。はじめに、地震により被災された皆様へ心よりお見舞いを申し上げます。
この地震は、2月13日午後11時8分に福島県沖の深さ55kmを震源として発生し、マグニチュード は 7.3、震度については本宮市役所が5.3、白沢総合支所で5.7を観測、本宮市としては震度6弱となったところであります。この地震により市は 、ただちに災害対策本部を設置し、情報収集と応急対応にあたり、 防災行政無線で避難所開設のお知らせや、余震への注意喚起の呼びかけを行いました。その後も通行止めや断水のお知らせなど市民の方々へ情報を発信してきたところであります。なお、この地震により怪我をされた方はお1 人で、軽傷でありました。
避難所につきましては、午前3時5分に「えぽか」と「白沢公民館」を新型コロナウイルス感染症対策に対応した形で開設しましたが、避難される方がいなかったため、午後0時に閉鎖しました 。また、翌15日には 、低気圧の通過に伴い暴風警報と大雨注意報が出されたため、土砂災害などに不安を感じる方のため 午後4時5分に再度、「えぽか」と「白沢公民館」に避難所を開設し、お1人が避難されました。なお、この方が安全を確認し自宅へ戻られたため、16日の午前9時に閉鎖しております。
次に、公共施設につきましては、各学校や社会教育施設などで天井の落下や壁の破損などの被害があり、道路・林道等についても被害を受けたところであります。なお、現在、復旧に向けた詳細 を調査中でありますが、現時点での被害状況は資料のとおりであります。住宅等の被害については、現在も調査中であり、早期の罹災証明の発行に向け取り組んでおります。このような状況の中、災害復旧に必要な経費 3,789 万円について、令和 2 年度補正予算を編成し、今月16 日に専決処分をさせて頂きました。
補正予算の内容は、市営住宅や社会体育施設など、各公共施設の修繕にかかる経費を計上するとともに、今後の緊急時に備えるため、予備費の増額を計上いたしました。被害の大きかった「富士内・上沢線」など市道18路線や白岩小学校体育館などの大規模な復旧事業費は令和3年度予算で確保して参ります。そのため、 今回の3月定例議会において、令和3年度予算確定後、新年度を待たずに、直ちに、災害対策の令和3年度補正予算を編成させて頂きます。今後は早急なる復旧と被災者の方々が一日でも早く元の生活に戻れるよう、復旧・復興を進めて参ります。
本市内の新型コロナウイルス感染症患者につきましては、昨年10月15日以来、約2か月半、感染者ゼロで経過してまいりましたが、今年に入り、1月に5名、2月に3名の感染者が確認されたところであります。これまで、市民の皆さまには、新しい生活様式を取り入れた 感染予防対策にご理解とご協力をいただいておるところであり、こうした感染者を出さない行動により、県内の感染状況が改善されたことから、2月14日をもって、県は緊急対策期間を終了いたしました。そのような中、本市では中小事業者に対する市独自の支援を行っております。県の緊急対策において、県が実施する支援事業の交付を受けた市内事業者に対し、上乗せして支援金の給付を行うものであります。事業規模としましては、3,750万円を見込むもので、事業期間は本年2月から5月までを予定しております。
支援の内容としましては、一つには、「時短営業協力金上乗せ支援金」としまして、県の時短要請延長期間である2月8日午後8時から2月15日午前5時まで連続して、時間短縮営業を行った事業者に対して、1日あたり2万円、最大14万円を交付するものであり、申請受付の期間は、2月15日から5月10日までとするものであります。
二つには、「売上減少事業者一時金上乗せ支援金」としまして、「福島県版一時金」の申請を行い、交付の決定を受けている事業者に対して、一律10万円の交付するものであり、申請受付につきましては、県の受付開始後を想定し、3月上旬から 5月10日までとするものであります。「コロナはすぐそこに!注意しながら静かに過ごす」をスローガンに、 感染拡大防止対策を徹底しながら、地域経済活動を守るため、スピード感をもって対応してまいります。
地球温暖化や気候変動問題につきましては、集中豪雨や大型台風などの自然災害が世界各地で発生し、その深刻さは気候危機と呼ぶべき段階に至っております。災害は、いつ、どこででも起こりうるものでありますが、地球規模の問題と諦めることなく、その抑止に向けた行動は、全ての人々に求められるものであります 。本市は、令和元年東日本台風災害による大きな被災を経験した自治体であります。自然災害の増加や激甚化が進んでいる現状に対して、率先して地球温暖化問題に取り組んでいくことが責務と考えます。市民の皆様 や市内企業の方々と思いを一つにしながら、 2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けた歩みを進める契機といたしまして、今定例会において、「 本宮市 2050ゼロカーボンシティ宣言」 についての議案を提出させていただき 、議会のご承認をもって、宣言したいと考えております。
本宮市では、平成19年度に策定いたしました「 本宮市自主的財政健全化計画」に基づき、借入金残高の早期低減を目指し、市一丸となって取り組んでまいりました。令和元年度決算による実績では、債務残高および実質公債費比率並びに公債費比率、いずれも計画を上回る成果を上げ、令和2年度でその計画期間が満了となります。計画期間中におきましては、工業団地関連借入金の定時償還に加え、県振興基金借入金に対する繰上償還も実施し、後年度の負担軽減につなげることができました。また、工業団地シンジケートローンの償還が令和2年度で完了し、一般会計の負担が大幅に軽減されることから、これらの財源を有効に活用し、市民サービスの維持向上に努めてまいりたいと考えております。つきましては、令和3年度から令和12年度までの10年間を計画期間とする「本宮市財政運営計画」を策定いたした。
新しい財政運営計画は、その方向性を「健全化」から「積極的な施策の推進と持続可能な行財政運営」へシフトいたしまして、総合計画を財政的視点から補完するとともに実効性を高めるものであります。また、財政運営状況を判断するため、財政健全化法の4指標に、独自の指標といたしまして財政調整基金期末残高および基金比率を加えた5つの指標を選定し、さらに、各指標に判断基準値を設定しております。これから10年間、新しい「財政運営計画」に基づき、今後も健全な財政運営を維持するとともに、多様化する市民ニーズに対応し、継続的かつ安定的な市民サービスを提供してまいります。
「みずいろ公園」は市内外からの 多くの方々に、ご利用いただいておりますが、駐車場が不足しており、来場者並びに周辺住民の皆様にご不便をおかけしている現状です。これらを解消するため、隣接する旧第1保育所跡地と福祉会館跡地を新たな駐車場として整備いたします。
整備面積は約4800平方メートルで、駐車台数は10 4 台を予定しており、ゼロカーボンに配慮し、太陽光によるLED照明を8基新設いたします。5月の連休前には、砂利敷での暫定供用を開始し、順次整備を進め 、年内の整備完了を予定しております。また、「みずいろ公園」は 令和元年東日本台風からの復興の象徴であり、昨年の秋には滝のライトアップを行い、多数の皆様に来場いただきました。 令和3年度には多彩な演出が可能となる滝照明への改修も予定しております。1年を通して皆様に親しんでいただける公園として整備を進めてまいります。
中央公民館・サンライズもとみや再オープンについて報告申し上げます。令和元年東日本台風で浸水被害を受けました中央公民館・サンライズもとみやの災害改良工事につきましては、昨年7月から 工事を進め、3月5日には完成予定となっており、4月1日の再オープンに向けて準備を進めているところであります。改良工事におきましては中央公民館・サンライズもとみやの照明を全てLED化し、中央公民館についてはボイラー式冷暖房から電気式エアコンに変更しております。また、屋外に設置しております高圧受電設備は2メートル嵩上げし災害に強い施設として工事を進めているところであります。
また、中央公民館図書室につきましては、しらさわ夢図書館と相互に連携し、学習スペースの整備やDVDの貸し出しおよび上映などが提供できるよう機能を強化してまいります。
サンライズもとみやにつきましては、電動移動式観覧席から固定式観覧席に変更し、従来より座面の広い座席を配置し、市民の皆様にくつろいで観覧いただけるよう改修を進めてまいりました。
中央公民館・サンライズもとみやについては、長期間休館し、市民の皆様に大変ご不便をおかけしておりましたが、利便性の向上を図り、市民の皆様が利用しやすい施設として改修を行ってまいりました。今後は生涯学習の拠点としてご利用いただき、市民の皆様の笑顔が集う施設としたいと考えておりますので宜しくお願い申し上げます。
令和3年度の当初予算および重点事業の概要につきまして、報告を申し上げます。令和3年度におきましては「第2期まちひとしごと創生総合戦略」が2年目を迎えます。令和元年度以降、社会動態人口が減少に転じておりますが、市内外から住みたいまちと認知されるよう、災害対策や子育て施設・環境の充実、地域公共交通再編など、様々な施策を横断的に展開してまいります。併せて積極的に情報を発信し、今後も「人口の減らない自治体」と「活力ある地域」を目指すとともに、「心をひとつに 笑顔あふれる元気なまち もとみや」をスローガンに、本市の明るさと元気を市民の皆様と共に創出してまいります。一般会計の予算規模は、総額で・・・150億5,800万円、前年度対比で、18.8%の減、公営企業会計を除く特別会計と一般会計の予算を合わせた当初予算額は ・・・211億3,163万円であり、前年度比で15.8%の減、水道事業会計、公共下水道事業会計の2つの公営企業会計の総計は、・・・・・30億7,053万円であり、前年度比で2.0%の増となったところであります。それでは、「令和3年度当初予算重点事業」について、先に発表いたしました事業を除き、 説明申し上げます。
始めに、分野1「子育て・教育」では、新たに子ども食堂の支援を実施するとともに、新生児聴覚検査および妊産婦健診の助成を拡充し受診しやすい環境を整え、子育て世代の負担軽減を図ってまいります。また、競技力向上や市民の皆さまの憩いの場所として、本宮運動公園みんなの原っぱへのランニングコースを整備いたします。次に、分野2「健康・医療・福祉」では、新型コロナウイルス感染防止を図るため、ワクチン接種を実施してまいります。また、高齢者の健康づくり事業と介護予防事業を一体的に実施するとともに、高齢者の災害時の安全確保に繋がるよう、個別避難行動計画の策定に着手してまいります。
次に、分野3「経済・産業・仕事」では、認定農業者育成支援事業の運用基準を見直し、安定経営に繋げてまいります。また、小売商業施設の適正な配置誘導を図るため、継続事業である「本宮市商業まちづくり基本構想」の策定を進めてまいります。
次に、分野4「生活環境・都市基盤」では、防災行政無線機器設備の更新と、本年10月に本市を会場として実施する県総合防災訓練に向け準備を進めてまいります。また、五百川駅前の安全確保および利便性向上に向けた整備と、本宮インター周辺の早期開発に向け、土地利用方針を示し、農業振興地域の除外と都市計画用途設定を進めてまいります。
次に、分野5「市民・行政活動」では、「全国まゆみちゃん交流プロジェクト」を実施し、全国のまゆみさんと、本市との関係を構築し、市の情報発信と知名度向上を図るとともに、市民との交流を通して地域活性化等を図り、関係人口から交流人口、定住人口へとつなげてまいります。
また、 業務の効率化と正確性の向上や働き方改革の推進を図るため、定型的なパソコン操作を自動化するRPAロボティック・プロセス・オートメーションを導入し、各種業務での活用を推進してまいります。以上で、令和3年度予算および重点事業の説明とさせていただきます。新たな財政運営計画に基づく初年度です。住民サービス向上のため計画的、効果的な事業展開を図ってまいります。
令和3年第1回本宮市議会定例会が3月2日から開会されますので、上程いたします議案等について説明を申し上げます。議案等は、お配りさせていただきました議案書の付議案件のとおり、諮問1件、議案36件、報告4件であります。主な内容でありますが、諮問第1号につきましては人権擁護員の推薦について、議案第1号から第3号は、コロナおよび地震対応に伴い専決処分をおこなった令和2年度本宮市一般会計補正予算について議会の承認を求めるものであります。議案第4号は、条例の制定について、議案第5号から第16号は、条例の一部改正について、議案第17号は、条例の廃止について、議案第18号および第19号は、市道路線の廃止、認定について、議案第20号は、公の施設に係る指定管理者の指定について議会の議決を求めるものでございます。議案第21号は、本宮市2050ゼロカーボンシティ宣言について、宣言するものであります。議案第22号から第28号は、各会計の令和2年度補正予算について、議案第29号から第36号は、各会計の令和3年度予算について議会の議決を求めるものでございます。報告第1号は、本宮市自主的財政健全化計画の令和元年度実施状況について、報告第2号は、専決処分をおこなった中央公民館・サンライズもとみや災害復旧工事(建築主体工事)請負契約を、報告第3号から第4号は、荒井地区および、仁井田地区体育館耐震補強改修工事(建築主体工事)請負契約の一部を変更する契約について、報告をおこなうものであります。以上、上程いたします議案等でありますが、一般会計補正予算の内容等につきまして、ご説明申し上げます。本議案については、国の3次補正にともなう関連事業費の増額のほか、除染関連事業や本宮駅東西自由通路の年度内支出額の確定に伴う減額や、各事業の決算見込みによる増減を計上し、歳入歳出それぞれ予算の補正を行うものであります。主な補正内容のうち、歳出では、・・・・一つに、国の3次補正予算にともない、赤木・狐森線整備事業にかかる用地購入費および物件補償費と、都市公園施設長寿命化長事業にかかる本宮運動公園施設更新工事費を、二つに、新型コロナウイルス感染症対策事業として進めている、食べて得得クーポン券の利用者が、見込みより大幅に増加していることから、同クーポン券発行業務委託料の増額を、三つに、千束橋およびふれあい橋の修繕のための調査設計委託料を、四つに、長期避難者生活拠点形成交付金の交付決定にともない、市営住宅等管理基金の積立を、それぞれ計上しております。次に、歳入では、国の3次補正および決算見込みにより、各歳入予算の増減をそれぞれ計上しております。この結果、歳入歳出予算のそれぞれから、16億5,052万3千円を減額するものであります。以上で、令和3年第1回本宮市議会定例会の議案等の説明とさせていただきます。