3月1日に定例記者会見を行いました。会見内容は下記のとおりです。
報道機関の皆様方には、ご多用の中、 お集りをいただき、ありがとうございます。
日頃より様々な本市の取り組み状況を広く発信いただいておりますとともに、市政発展にご協力をいただいておりますことに対しまして、心より感謝を申し上げます。
はじめに、今年、1月1日に発生いたしました能登半島地震により、犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。本市では、国の応急対策職員派遣制度に基づき、富山県氷見市に職員を派遣しましたのでご報告申し上げます。 職員派遣は、当初1月15日から31日までの17日間の予定でありましたが、追加で要請があり、2月4日から10日まで2名を派遣いたしました。その後、氷見市から福島県に、被害認定調査が85%進み、今後は氷見市と富山県により対応できることとなったことから、職員派遣は終了とさせていただきたい旨の連絡がありました。この間、総勢12名の職員を氷見市に派遣するとともに、水やブルーシート等の支援物資を届けさせていただきました。さらに例年、氷見市を会場に開催されております、春の全国中学生ハンドボール 選手権大会、通称「春中ハンド」が、地震の影響により、氷見市で開催することが出来ないため、今年は福島県で開催されることとなり、本市総合体育館を大会会場の一つとして使用いただくこととなりました。 この大会に協力することで被災地を支援するとともに、本市での開催を通じて復興のお役に立ちたいと思うところであります。
次に、2月5日に、東京の駐日英国大使館において開催された、東京2020オリンピック、パラリンピック・サンクス・レセプションに、英国オリンピック委員会からご招待をいただき、出席して参りましたので、報告申し上げます。このレセプションは2020東京オリンピック・パラリンピックにおける英国チームに対する支援への感謝を表するため、駐日英国大使館及び英国オリンピック・パラリンピック委員会が主催したもので、英国チームの支援に尽力した関係者が招待されました。ジュリア・ロングボトム大使からはスピーチの中で本市と英国との交流への感謝の言葉をいただいたほか、英国オリンピック委員会アンディ・アンソンCEOは、プリンス・ウィリアムズ・パークが日本と英国との形ある友好の象徴として長く続くことを願っていると述べられました。本市は大会期間中、英国の「復興ありがとうホストタウン」を務め、関連事業で英国チームの応援を行ったほか、大会終了後も本市訪問団が英国オリンピック委員会を訪問するなど継続的な交流を行っており、今回のレセプションはその関係性を確認するとともに、より深める機会となりました。
それでは、次第により発表させて いただきます。
英国ロンドン市ケンジントン&チェルシー王立区と友好都市協定締結について報告申し上げます。
英国のウィリアム王子の訪問を契機として整備された本市のプリンス・ウィリアムズ・パーク英国庭園と、ケンジントン&チェルシー王立区が管理するホランドパーク福島庭園は、平成29年に姉妹庭園の協定を結んでおり、同年から始まった「未来へつなげるもとみや英国訪問団」では渡英の際に王立区役所を表敬訪問し、またホランドパーク福島庭園を訪れるなど、交流を続けております。
昨年7月、4年ぶりに英国訪問団が王立区役所を訪問した際に、私から「王立区との関係が一層深め合い永続することを望みます」とスピーチしましたところ、王立区のハッド区長からも「日本の本宮市との交流はとても意義深く、友情が継続することを望みます」とのスピーチを頂いたことから、双方において更に交流を深めることを確認しました。
これを受け、もとみや国際交流親善大使のお一人である満山喜郎氏のご尽力を頂きながら、友好都市について検討しておりましたところ、ハッド区長から前向きな回答があり、先日、「王立区評議会において友好都市協定を結ぶことを検討し、承認された」と連絡がありました。
本市といたしましては、4月に区長夫妻を本市にお招きするとともに、締結へ向けて協議と準備を進めており、ハッド区長が本市へご来訪していただいた折に、友好都市協定締結を行う方向で調整及び準備をしております。本市の滞在期間は4月2日から4月5日の日程で調整を進めており、協定締結式は、4月4日に、内堀福島県知事立ち合いのもと執り行う予定であります。そのほか関連行事といたしましては、記念植樹、県知事表敬、市内・県内視察を考えており、各所と協議、調整を進めております。
友好都市協定締結により、これまで英国訪問団で培ってきた生徒の交流が発展するほか、より幅広い分野の交流が始まるその起点となり、本宮市とケンジントン&チェルシー王立区との関係が東日本大震災からの復興の形として、さらに交流が深まるよう末永く続けて参りたいと考えております。
次に、本宮市燃料高騰対策運送事業者応援金についてであります。
今般の燃料高騰や運送業界における2024年問題に直面する中で、福島県トラック協会県中支部からの要望を受け、2回目となる支援策を行うものです。支援内容につきましては、1台当たり、貨物自動車が2万円、軽貨物自動車、タクシー、運転代行等、バスについては、1万円の応援金を交付するものです。支援台数の総数は、1,559台、予算総額は、2,960万円を見込むもので、市議会3月定例会補正予算においてお願いするものであります。
本支援を通して、本市の基幹産業の一つでもある物流や地域交通を担う事業者の 皆様の負担を軽減してまいりたいと考えております。
白沢ふれあい文化ホールは、芸術・工芸品等の展示施設として現在、改修を開始したところであります。リニューアル後の本施設が、市民の皆様に親しまれ、多くの人が来館する施設となるよう、今回新たな施設の名称を募集することといたしましたので、報告いたします。
応募につきましては、県内在住の方を対象に、応募された作品の中から、最優秀作品を1点選出し、最優秀賞受賞者には、最大5万円の賞金と賞状、リニューアルオープン企画展招待券を贈呈いたします。 なお、6月議会で新名称発表を予定しており、9月に開催予定のリニューアルオープン式典で、表彰式を執り行う予定です。
現在進めている本館改修工事と併せ、美術品をより魅せる環境を整備し、多くの来館者に繋げ、楽しんでいただけるよう、外構改修の設計を進めております。 改修の内容といたしまして、 遊具エリアは、インクルーシブ遊具を設置するとともに、幼児を対象とした色鮮やかなデザインの遊具とし、英国自動人形や機構模型とも親和性が高いデザインを選定しております。庭園エリアでは、樹木を西洋風に植栽整備するとともに、本市在住の「日展作家」遠藤徳(のぼる)氏による彫塑(ちょうそ)作品を新たに建立予定であります。
外構工事及び彫塑作品の予算につきましては、市議会3月定例会補正予算においてお願いするものであります。
9月のふれあい文化ホールの完成を以って、白沢公民館周辺文化施設の改修も最後となります。完成後は、本市の文化発信の拠点として活用してまいります。
令和6年度の予算編成及び財政全般の状況について説明申し上げます。
歳入については、市税の総額は、 49億5,617万5千円を計上するもので、国の減税対策による減収分を1億円見込んでいることから、実際は、50億5,000万円程度となり過去最高額となるものです。
次に歳出については一般財源ベースによりますが、義務的経費では、人事院勧告及び会計年度任用職員の勤勉手当支給に伴う人件費の増加分として、前年対比で約1億5,000万円の増、投資的経費では、施設改修等の単独事業費の増加分として、前年対比で約1億1,000万円の増、物件費においては、物価及び人件費等の上昇による委託料のほか、光熱水費や燃料費などの増に伴い、約1億2,000万円の増となり、それぞれが歳出予算増の主な要因となっております。
次に、財政調整基金につきましては、本宮市財政運営計画による市の財政運営指標の一つとして、年度末残高の判断基準値については財政調整基金比率を15%以上、基金残高を14億円と設定しておりますが、令和5年度末において、基金比率は15%をキープできるものの、基金残高が6,140万円下回る13億3,860万円となる見込みであります。 令和6年度予算編成においては、当初繰入額として8億1,000万円を見込んでの予算編成となっておりますが、今後においても、経常経費の上昇と財政の硬直化が懸念されることから、全庁的な各事業及び予算の総点検を行い、適正な予算執行と健全な財政運営に努め、令和6年度財政調整基金の年度末残高14億円を目指してまいります。
令和6年度は、本宮市第2次総合計画 後期基本計画がスタートいたします。 市民の皆様全員が主役となって、子どもからお年寄りまで、お一人お一人がいきいきと輝き、共に支えあい、活力ある地域づくりを進めてまいりたいという想いを込め「 共につくる 人と地域が 輝くまち もとみや 」をスローガンとして掲げ、本市の魅力と元気を市民の皆様と共に創出してまいります。本市の令和5年の人口における社会動態は109人の転入超過となり3年連続でのプラスとなりました。 新年度も「人口減少対策」を優先課題とし、引き続き、移住・定住施策を展開しながら、子育て、教育、高齢者支援など、市民の皆様に寄り添ったサービスをバランス良く提供し、「人口の減らない市」を目指してまいります。
それでは、令和6年度当初予算の概要についてご説明申し上げます。
はじめに予算の規模についてであります。一般会計予算の総額は 159億9,430万円、前年度比10.5%、 15億2,230万円の増となります。公営企業会計を除く特別会計と一般会計の予算を合わせた当初予算額は、220 億4,762万7千円、前年度比7.1%、14億5,349万8千円の増となります。水道事業会計、公共下水道事業会計の2つの公営企業会計の総額は、28億3,903万7千円、前年度比マイナス2.3%、6,768万1千円の減となります。
次に、「第2次総合計画 後期基本計画の体系に沿って、新規・拡充事業を中心に新年度の主要事業を説明させていただきます。
分野1「子育て・教育」、「子育て・結婚」においては、保育支援・幼児教育の充実に向け、保育所におけるICTシステムの導入を行い、保育サービスの充実と保育士の負担軽減に努めます。また、「こども家庭センター」を設置し、妊娠期から出産・子育て期までの伴走型相談支援体制を確保するとともに、市外の産科医療機関までの交通費をガソリン券などで交付する「出産ママ交通費助成事業」の拡充を図ってまいります。 さらには、ヤングケアラーへ支援の取り組みを推進してまいります。
「学校教育」では、小中学校給食費の半額支援及び物価高騰支援を継続するとともに、小学校校舎のトイレ洋式化や中学校体育館のLED化を進めます。 また、新たにスクールカウンセラーを配置し、子どもたちや保護者へ対するサポート体制の拡充を図ってまいります。「生涯学習及びスポーツ」においては、「しらさわグリーンパーク野球場」の長寿命化改修にかかる実施設計を行います。
「歴史・文化・芸術」においては、9月のリニューアルオープンに向け「白沢ふれあい文化ホール」の施設改修を計画的に進めてまいります。
次に分野2「健康・医療・福祉」、「健康・医療」では、新規事業として、各種検診にかかる利便性と受診率の向上を図るため、専用のコールセンターを設置します。 また、新たに帯状疱疹ワクチン接種の助成を実施してまいります。
「高齢者福祉」においては、在宅高齢者を介護されている方々の負担軽減として、訪問理髪サービスにかかる費用の一部助成と、一人暮らし高齢者等の安否確認と緊急時の対応について、緊急通報システムの整備を進めてまいります。
次に分野3「経済・産業・仕事」、「農林業」では、「農業振興地域整備計画」の総合見直しと「地域計画」の策定を進めてまいります。
「商工業」では、物流工業都市としてのポテンシャルを活かしながら、引き続き、本宮インターチェンジ周辺への商業施設誘致の推進と環境整備を進めてまいります。
次に分野4「生活環境・都市基盤」、「環境保全・エネルギー」では、ゼロカーボンシティの更なる推進を図るため、公共施設におけるCO2削減量の「見える化」事業に取り組みます。
「防災・減災」では、新たに「被災者生活再建支援システム」の導入や自主防災組織の新規設立の促進と既存組織へ対する資機材整備費用の助成を行います。 「都市機能・住環境・土地利用」では、「人口減少対策」として、引き続き、現行の移住・定住施策を展開し、都市機能の充実と魅力ある住環境の整備に努めてまいります。
「道路・公共交通」では、リニューアルスタートした地域公共交通の評価検証を行いながら、利用者ニーズに合ったサービスの提供と利用促進策に努めてまいります。
次に分野5「市民・行政活動」、「都市交流・国際交流・多文化共生」では、中学生の英国派遣や国際交流事業を実施します。
「広域等連携」では、包括連携協定を締結している本宮高等学校における総合的な探求活動と連携した取組みを推進してまいります。
「情報通信」では、「DX推進計画」を速やかに策定するとともに、自治体情報システムの標準化・共通化事業を推進します。
「行政活動」では、新規に、白沢地域の交流人口の拡大を図るため、しらさわ地域魅力発信事業に取り組みます。
ふるさと納税返礼事業では、目標寄附額を7億円に設定させていただき、本市のPRと地域産業の活性化に繋げてまいります。
最後に、職員についてであります。複雑・多様化する行政課題に適切に対応する職員の人材育成に努めるとともに、今年度に引き続き、環境省及び自治体国際化協会・クレアへの派遣研修を通し、職員の能力開発と意識改革を推進してまいります。なお、クレア派遣の職員につきましては、来月4月から2年間、英国ロンドン事務所へ赴任することとなっております。
また、本宮市職員管理職における女性の登用割合については、令和6年度4月時点で、30%台で予定をしております。 今後は、人材の適材適所を念頭に「本宮市職員ワーク・ライフ・バランス推進プラン」により、令和7年度には40%を目指して参ります。
以上が、一般会計における主要事業となります。
次に、令和6年第2回本宮市議会定例会が3月4日から開会されますので、上程いたします議案等について説明を申し上げます。
はじめに、今議会の補正予算の規模につきましては、一般会計の総額は、2,213万7千円、 公営企業会計を除く特別会計の総額は、5,834万3千円、水道事業会計、公共下水道事業会計の2つの公営企業会計の総額は、5,424万5千円の減となるものです。
次に、一般会計補正予算の主な内容等につきまして、ご説明申し上げます。
歳出においては、先に発表させていただきました、 英国ケンジントン&チェルシー王立区との友好都市締結に要する経費、燃料高騰対策運送事業者応援金交付に要する経費、白沢ふれあい文化ホールの改修及び名称の公募に要するそれぞれの関連経費のほか、国民健康保険直営診療施設経営安定化に必要な診療施設財政調整基金積立に要する繰出金や、本補正予算の調整により財政調整基金積立金を、それぞれ計上しております。
次に、歳入では、決算見込みによる市税、地方交付税、及び市債など、各歳入予算の増減をそれぞれ計上しております。この結果、歳入歳出予算のそれぞれに2,213万7千円を追加するものであります。
その他の議案といたしましては、人権擁護委員の推薦が1件、 教育委員会委員の任命が1件、 条例の一部改正が4件、 財産の取得が1件、 市道路線の認定が1件、地域交流センター指定管理者の指定が1件 各会計補正予算が7件 各会計当初予算が8件であります。また、3月31日の任期満了に伴う教育長の人事案件については、追加で提案させていただく予定であります。
以上、本宮市議会3月定例会の議案等の説明とさせていただきます。
白沢地域の人口減少対策の一つとして、交流人口の拡大を図るため、新たにSNSを活用した情報発信を行いますので、報告をさせていただきます。
白沢地域は、白沢公民館の周辺において、本市文化の情報発信地域として、施設の整備、改修を進めており魅力が高まっておりますが、一方で、人口減少が顕著にある状況であります。この課題に取り組むべく、新たな施策としまして、市内外から白沢地域を応援していただく、本宮市しらさわファンクラブを募り、市民部白沢総合支所が庁内部署と連携を図りながら、ファンクラブの皆様のご協力のもと、イベントや市の施設、観光などのこの地域が持つポテンシャルを活かした情報発信を行い、多くの方に足を運んでいただき、まずは、交流人口の拡大を図り、さらには移住・定住につなげていくものであります。しらさわファンクラブ・フォロワー数の当初目標は、1,000人を目指し、直近の白沢地域の交流人口15万3,000人を1万5,000人増の17万人を目標に取り組んでまいります。
また、事業開始は、今年4月からの予定であり、当初での予算措置はございませんが、今後の事業展開に応じて検討して参ります。
以上で定例記者会見を終了させて頂きます。